「渋谷店の売上の合計」「7月の売上合計」など、なにか条件をつけて合計値を出したい時はSUMIF関数を使います。
この記事では、はじめて使う人にもわかりやすく、SUMIF関数の書き方や注意点、便利な応用技をご紹介します。
SUMIF関数とは?
SUMIF関数とは、数値の合計範囲になにか「条件」をつけることができる関数です。関数名の由来は「SUM関数(合計)+IF関数(条件)」からきています。


たとえば「りんご」の値段を合計したい場合はこのように書きます。


書き方を覚えればとても簡単ですので、以下詳しく解説します。
SUMIF関数の書き方
SUMIF関数では「条件範囲」「検索条件」「合計範囲」の3つを設定します。

例えばさきほどの「りんご」の例で、それぞれ解説します。

=SUMIF(B5:B13,E5,C5:C13)
条件範囲(範囲):B5:B13
検索条件:C5
合計範囲:C5:C13
B5~B13セルの中から「りんご(E5)」という言葉を探して、当てはまった行(C5~C13)の数値を合計して!という意味になります。

範囲が2つあるのでややこしいですが、Excelでは「合計」と書いてある範囲はすべて「数値が書かれた範囲をいれる」という共通のルールがあります。
合計範囲=合計したい数字を入れる範囲
ということがわかれば、ガイドを見ながら何を書くのか思い出せると思います!
検索条件は“りんご”と直接文字を入力することもできます。
“*りんご*”と書けば、「りんごジュース」「りんご飴」「焼きりんご」など、りんごを含む文字すべてを条件に設定することも可能です。

セル参照で「*(ワイルドカード)」を使いたい場合は、
“*”&C5&”*”と書きます。
条件によく使う「論理記号」一覧
論理記号 | 説明 | 書き方の例 |
---|---|---|
> | より大きい | >10、“>”&C3 |
< | より小さい | <10、“<“&C3 |
>= | 以上 | >=10、“>=”&C3 |
<= | 以下 | <=10、“<=”&C3 |
<> | 一致しない | “<>りんご”、“<>”&C3 |
「より大きい」「以下」「一致しない」などの条件を書くことが多く、上記の表は覚えておくと便利です
上記に加えて*(ワイルドカード)もよく使います。
それぞれの書き方やポイントは以下の記事で解説しています。

SUMIF関数を書くときの注意点
注意点1:範囲はどちらもF4キーで「絶対参照」に設定

条件範囲(範囲)と合計範囲は、書いた瞬間にF4キーを押して絶対参照にすることをおすすめします。

範囲を絶対参照にしないと関数を下にコピーした時に、
相対参照で範囲も下にズレていってしまいます。



注意点2:範囲はどちらも「列選択」がおすすめ
B5:B13のように範囲を限定して書くと、B14セル以降にリストを書き加えた時に自動反映されてくれません。

関数を書いたあとにリストを書き加える可能性がある場合、列選択で範囲を選んでおくと便利です。
列選択のショートカット
Ctrl&Space

ショートカットは上記の通りで、範囲がB:B、C:Cのように書かれていれば成功です。
※(Fn+)F4キーでドルマークは付けておく($B:$B、$C:$C)


基本的にSUMIF関数は列選択で範囲を書くことを意識してください。

注意点3:「条件範囲」と「合計範囲」は広さを一致させる

上記のように、条件範囲(範囲)と合計範囲の広さが一致していないとエラーが出ることがあります。

Excelが空気を読んできちんと計算してくれることもありますが、正しい書き方ではないです。
・列選択をするなら両方を列選択する
・範囲指定なら広さを一致させる
このルールを守って書いてください。
SUMIF関数で複数の条件を書きたい場合

複数の条件を書いて、全てに当てはまる数値の合計を出したい場合はSUMIFS関数を使います。

SUMIF関数:条件を1つだけ指定
SUMIFS関数:条件を複数指定
という違いがあり、SUMIFS関数の場合は先に合計範囲($D:$D)を指定してから条件を書きます。
条件が1つの場合もSUMIFS関数で書くことができるため、条件の数に合わせて使い分けずに一律SUMIFS関数を使うようにしてもOKです。

ピボットテーブルを使って条件を出す方法

ピボットテーブルを作成:Alt+N+V+T+Enter
リストに数値を入力する必要がある場合はSUMIF関数やSUMIFS関数が便利ですが、記入の必要はないが合計の数値を確認したいときには、ピボットテーブルの利用が便利で速い場面があります。


右のピボットテーブルのフィールドで「店舗」「果物」「値段」にそれぞれチェックを入れれば、
勝手にそれぞれの合計値を算出してくれます。

関数を書く手間を削減してくれるので、気になる方はこちらの記事も合わせてご覧ください。

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