0を表示させない簡単な方法
書き方:=IF(対象セル=””,””,〇〇)
意味:「対象セルが空白だったら、空白を表示する」

参照元に値が入っていないセルに数式を入れると「0」が表示されてしまうことがあります。
リストの見た目をシンプルにするためには、「0」をそもそも表示させない設定を覚えると便利です。
この記事ではExcelCamp講師が研修で実際に説明している手順に沿って、解説いたします。

いくつか方法はありますが、この記事ではもっともわかりやすく簡単なIF関数を使った方法を紹介します。
IF関数の基本を確認
IF関数の書き方
=IF (論理式, 真の場合, 偽の場合)
論理式:「はい(真の場合)」か「いいえ(偽の場合)」に答えを分けられる式
真の場合:論理式が正しい場合に表示させることを指定します
偽の場合:論理式が間違っている場合に表示させることを指定します
IF関数は「もし〇〇だったらこうしてね、違かったらこうしてね」と、ある条件に対して「正しい場合」と「違う場合」で条件分岐することができる関数です。
書き方の基本から確認したい方は、下記の関連記事にわかりやすくまとめているのでご確認ください。

「0」を表示させないIF関数の書き方
0を表示させない簡単な方法
書き方:=IF(対象セル=””,””,〇〇)
意味:「対象セルが空白だったら、空白を表示する」
例えば下記のように売上合計を計算しているリストを考えます。

E商店までは値が入っているので正しくSUM関数が計算されていますが、それ以降のセルには値がないのでSUM関数の結果が「0」と表示されてしまっています。

値がないセルには「0」とも表示させたくないですよね。
だからといって数式を削除してしまうと、行が増えるたびにコピーしなければいけないのでかなり面倒です。
そんなときにIF関数を使って「商店名が空白のときは数式の結果も空白にする」という設定が便利です。
まず、関数が書かれているセルの中にF2キーで入ります。
※PCによってはFnキーを押しながらF2キーを押します

次に↑キーを1回押して文頭にワープし、→キーを1回押して=とSの間にカーソルを持ってきます。

この状態でif(と書きます。

論理式に「商店名が空白のとき」と指定します。
F2キー(Fnキーを押しながらF2キー)を1回押したあとに、矢印キーで商店名が書かれたセルを参照します。


F2キーを1回押すことで、セルの外を矢印キーで移動できるようになります(セルの内外にアクティブを切り替えるショートカット)。
そのまま=””と書いて、,(半角カンマ)を打ちます。

次に、値が真の場合に「空白」を指定します。
“”と入力し、,(半角カンマ)を打ちます。


“(ダブルクオーテーション)は囲んだ部分を「文字列」と認識する記号です。
何も囲わずに””と書けば「空白」という意味になります。
最後にEnterキーを押します。

すると上記のようなエラーメッセージが出てくるので、無視してもう1度Enterキーを押してください。

一番上のセルに正しく反映されました。

後はいま書いた関数を、下のセルにコピーするだけです。
ShiftキーとCtrlキーを押しながら↓キーで範囲をワープ選択して、Ctrlキーを押しながらDキーで下にコピーが最速です。

無事、0が表示されなくなりました。

書いたIF関数は「商店名が空白だったら」という条件なので、商店名に名前を入力すると0が表示されます。



補足:ISBLANK関数の利用について

「もし空白だったら」の論理式の書き方をB3=””と説明しましたが、ISBLANK(B3)と書くこともできます。

基本的にどちらを使っても良いですが、ISBLANK関数を知らない人も一定数いるので、B3=””と書くほうが無難だと思います。
IF関数以外でExcelに0を表示させない方法
その他の方法1:書式設定のユーザー定義に#を入力する
「0」を非表示にする方法の1つ目は、書式設定のユーザー定義に#を入力する方法です。
この方法はセルの書式設定から、表示形式を変更するやり方になります。

セルの書式設定画面は、ショートカットキーを使うことで簡単に開くことができます。
セルの書式設定を開くショートカットキーはCtrl&1です。

まず「0」を非表示にしたいセルの範囲を選択します。

選択したらCtrlキーを押したまま1キーを押して「セルの書式設定」を開きます。
「セルの書式設定」から「表示形式」のタブをクリックして「ユーザー定義」を選択し、#,###と入力します。

「#」だけでも「0」は非表示になりますが、「#,###」とすることで、0以外の数値が3桁区切りで表示されます。
入力したらEnterキーを押して「セルの書式設定」を閉じます。

「0」が消えて表示されなくなり「0」以外の数値は、3桁区切りになりました。

その他の方法2:条件付き書式でフォントを白にする
最後に条件付き書式を使って「0」を非表示にする方法をお伝えします。厳密には、「0」は表示されているものの、白文字にすることで、視覚的に見えなくするやり方です。

ただしこの方法はあまりおすすめしません。
書式では「文字が無い」ように見えますが、値では「文字がある」ため、Excelの直感的な操作に支障をきたすからです。
この条件付き書式から「値が0の場合はフォントの色を白にする」と設定することで「0」が見えなくなります。
条件付き書式の設定画面はAlt+H+L+Nで開くことができます。

ここから具体的なやり方を説明していきます。
今回は、売上金額の「E3~E7セル」に「値が0の場合はフォントを白にする」という条件を付けていきます。
まず、条件を付けたい範囲を選択します。

範囲を選択したらAltキー、Hキー、Lキー、Nキーを順番に押します。
すると、新しい書式ルールの設定画面が開くので、↓キーを押して、「指定の値を含むセルだけの書式設定」を選択します。
続いてTabキーを2度、↓キーを3度押して、ルールの内容を「次の値に等しい」にしたらTabキーを押して移動します。
そのまま「0」と入力します。
入力したらTabキーを押して「書式」に移動し、Enterキーを押します。

セルの書式設定が開くので、フォントの色を白に設定したら「OK」をクリックします

再び新しい書式ルールに戻るので、プレビューが白色になっていることを確認します。
確認したらTabキーを押して「OK」に移動しEnterキーを押します。

「商品D」と「商品E」の売上金額「0」が白文字になり見えなくなりました。

条件付き書式については、こちらの記事で詳しく解説しています。
もっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

ワークシート上のすべての「0」を非表示にする方法
最後にワークシート上にあるすべての「0」を非表示にする方法をお伝えします。
まず、エクセルファイルを開いたらメニューから「ファイル」をクリックします。

ファイルメニューを開いたら、左下にある「オプション」をクリックします。

オプションから詳細設定を選択します。
詳細設定の「次のシートで作業するときの表示設定」にある「ゼロ値のセルにゼロを表示する」のチェックを外します。

「ゼロ値のセルにゼロを表示する」のチェックが外れている状態で「0」を入力してみます。

Enterキーを押すと「0」が消えて表示されなくなりました。

再び「0」を表示させたいときは「ゼロ値のセルにゼロを表示する」にチェックを入れると、消えていた「0」が表示されます。

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