ChatGPTのプログラミング活用法を解説|活用のコツや注意点も

OpenAI社が開発した「ChatGPT」がプログラミングに活用できるのは知っているものの、実際にどのように使えば良いのか理解できていない方もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事ではChatGPTのプログラミング活用法・活用事例や、正確な回答を得るためのコツを解説します。
最後に紹介する、プログラミング活用時の注意点もぜひ参考にしてみてください。

目次

ChatGPTをプログラミングに活用する方法とは

OpenAI社が開発した対話型AI「ChatGPT」では、多くのデータをベースに構築された言語モデル「GPT-3.5」や「GPT-4」により、従来のAIと比べて高度な処理が実現しました。

ChatGPTは、日本語や英語、中国語などの言語はもちろん、幅広いプログラミング言語にも対応できます。
そのため、プログラミングの際には、迅速・正確なコード生成やフィードバックに活用可能です。

ただし、ChatGPTは発展途上なため、正しくない情報を出力する可能性があります。ChatGPTから提供された情報をそのまま使うのではなく、コードのたたき台やチェックなどのサポート役として利用するのがいいでしょう。

ChatGPTのプログラミング活用法

プログラミング以外のChatGPTにできることが気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。

前提:プロンプトは「PromptSimple」で作成する

プログラミングの活用事例を紹介する前に、前提としてプロンプトの書き方を統一させてください

本記事ではBotCampで推奨している、ChatGPTプロンプトテンプレート「Prompt Simple」を使用することを前提に説明します。
「Prompt Simple」とはDIK独自の書き方で、以下5項目を含むプロンプトのことを指します。

ChatGPTプロンプトテンプレート「Prompt Simple

#お願い

#目的

#情報

#ルール

#出力

#お願い

「#お願い」に何を書く?
・5W1Hを意識して明確に具体的に作業をお願いする。
・仕事全体のうちの、どの役割を頼むのかを明確に伝える

#目的

「#目的」に何を書く?
・なぜその仕事をお願いしているのかの目的と背景を伝える

#情報

「#情報」に何を書く?
・自分とChatGPTの情報格差を無くし、前提知識を揃えるための参考情報を提供する

#ルール

「#ルール」に何を書く?
・クオリティとして担保したいこと、アウトプットとして期待していることを明確に伝える

#出力

「#出力」に何を書く?
・アウトプットイメージを伝える(表形式、ブレッド形式など)

ChatGPTを利用したプログラミング活用事例6選

ChatGPTを利用してプログラミングを行うと、作業の効率化が期待できます。
活用事例、以下6つを見ていきましょう。

ChatGPTを利用したプログラミング活用事例6選

・プログラムコードの生成
・プログラムコードの解説
・プログラムコードのチェック
・サンプルデータの生成
・プログラムコード言語の変換
・エラーメッセージの解説

ここでは、有料版ChatGPT-4(GPT4)を使って対話した場合の例を紹介します。

活用事例1:プログラムコードの生成

ChatGPTに対し、指定したタスク処理の説明や指示を行うと、プログラムのコード生成が可能です。
コード生成時に、要件や条件が定義されているとChatGPTがスムーズに応答できます。

プログラム言語「PHP」でプログラムコードを生成するよう、プロンプトを入力してみました。

PHPでプログラムコードを生成する事例

ChatGPTプログラミング1

プロンプト内容に従って、プログラムコードが生成されました。
最初にゲームの内容を指定し段階的に指示を出すことで、スムーズにコード生成が行われています。

活用事例2:プログラムコードの解説

ChatGPTは、プログラムコードの解読も可能です。
解読したいコードをプロンプトに入力すると、行われている処理の詳細を回答してくれます。

解説をしてもらいたいプログラムコードとして、以下のプロンプトを入力しました。

プログラムコードの解説事例

ChatGPTプログラミング2

プロンプト内容に従って、プログラムコードが解説されました。
具体的に出力条件を指定しすることで、わかりやすい回答が得られました。

活用事例3:プログラムコードのチェック

生成したプログラムコードのチェックにも、ChatGPTが活用できます。
特に大きいプロジェクトや短期間納期の案件を請けている場合、迅速・正確に問題を抽出できるChatGPTは重宝するでしょう。

ChatGPTに、PHPのプログラムコードのチェックを依頼してみました。

プログラムコードのチェック事例

ChatGPTプログラミング3

プロンプト内容に従って、プログラムコードがチェックされました。
エラーがない場合でも、プラスアルファで情報を提供してくれています。

活用事例4:サンプルデータの生成

開発時、プログラムが正常に動くか確認するために、サンプルデータが必要になる場面があります。
ChatGPTに詳しく指示すると、以下の事例のようにサンプルデータを生成してくれます。

サンプルデータの生成事例

ChatGPTプログラミング4

プロンプト内容に従って、サンプルデータが生成され、JSON形式でダウンロードができました。

活用事例5:プログラムコード言語の変換

ChatGPTは、さまざまなプログラム言語を理解しているため、異なるプログラムコード言語へ変換が可能です。
例えば、Pythonコードであれば、PHPやC言語などに変換できます。

PHPで作成したコードをPythonに書き換えるよう、プロンプトを入力しました。

プログラムコード言語の変換事例

ChatGPTプログラミング5

プロンプト内容に従って、プログラムコードの言語がPHPからPythonに変換されました。

活用事例6:エラーメッセージの解説

プログラム実装時、エラーが表示される場面があります。
ChatGPTはさまざまなプログラミング言語に対応できるため、エラーメッセージの解読も可能です。
プログラミング初心者は効率的に学習が進められ、コード生成時などの実務の効率化に役立つでしょう。

Pythonでは、「構文エラー(Syntax error)」と「例外(Exception)」の2種類のエラーが生じます。
コードを含めてエラーメッセージの解説をChatGPTに指示すると、原因の分析や対処法を回答してくれます。

ChatGPTをプログラミングに活かすためのコツ

ChatGPTをプログラミングに活かすためには、以下4つのコツがあります。

ChatGPTをプログラミングに活かすためのコツ4選

・具体的かつ簡潔な指示を行う
・順序的に指示をする
・対話に関連する情報を提供する
・OpenAI推奨のプロンプト作成ポイントを押さえる

それぞれのコツを見ていきましょう。

コツ1:具体的かつ簡潔な指示を行う

プロンプトのテキストが長く複雑な内容である場合、ChatGPTに指示内容が伝わらず正しくないコードが生成される可能性があります。
また、あいまいな表現や情報が不足していても、ChatGPTの回答精度が低くなる恐れがあります。
意図に沿った回答を得るためには、具体的で簡潔な指示を行う必要があるでしょう。

コツ2:順序的に指示をする

ChatGPTを用いて複雑な処理を行う場合、順序立てて、機能や工程を分けて段階的に指示を出す必要があります。
一度の指示内容に全情報を含んでしまうと、ChatGPTが内容を正しく把握できずにコードの生成やチェックに誤りが生じる恐れがあります

また、ChatGPTは、ユーザーとの対話履歴からも情報を読み取れるため、対話を重ねることで高い精度の回答が期待できます。
なお、順序的に指示することで短いプロンプトが作成できるため、ChatGPTが内容を理解できるプロンプトになりやすいでしょう。

コツ3:対話に関連する情報を提供する

プロンプト入力の際は、使用言語やツール、解決したい問題や前提条件などのさまざまな情報を明示しておくと、ChatGPTはより適切な回答を出力してくれます。

また、生成したいコードの具体例や参照したいグラフなどを情報として提供すると、意図に沿った回答出力が期待できるでしょう。

コツ4:OpenAI推奨のプロンプト作成ポイントを押さえる

OpenAI推奨のプロンプト作成ポイント「ベストプラクティス」を押さえておくと、希望する回答を得るための効果的なプロンプトが作成できます。
以下8つのポイントを押さえて、ChatGPTを積極的に活用しましょう。

OpenAI推奨のプロンプト作成時のポイント8つ

・最新モデルを使用する
・プロンプトの最初に指示を置く
・具体的かつできるだけ詳細に指示する
・目的の出力形式を例で明示する
・ゼロショットから始める(具体例を示し、微調整する)
・「ふわふわした」曖昧な説明や表現を減らす
・何をしてはいけないかではなく、何をすべきかを言う
・コード生成時、書き始めで正確な回答を誘導する

OpenAI推奨のプロンプト作成ポイントの詳細が気になる場合は、以下の記事も読んでみてください。

ChatGPTをプログラミングで活用する際の注意点3つ

さまざまな場面でプログラミングに利用できるChatGPTですが、活用する際には以下3つの注意点があります。

ChatGPTをプログラミングで活用する際の注意点3つ

・回答内容が誤っている場合がある
・プライベートな情報や機密情報は入力しない
・プロンプトには文字数制限がある

それぞれの内容を確認していきましょう。

注意点1:回答内容が誤っている場合がある

ChatGPTから出力される回答は、参照したデータから回答を生成しているだけなので、回答内容が誤っている場合があります。
そのため、ChatGPTから回答は、正しい内容か判断してから使用しましょう。
また、無料版のChatGPT-3.5は2021年9月、有料版(Plus)のChatGPT-4は2022年1月までの情報を参照しています。

注意点2:プライベートな情報や機密情報は入力しない

ChatGPTのプロンプトに入力した内容は、他者との会話で使われる可能性があるため、プライベートな情報や機密情報は入力しないように気を付けましょう。
例えば、自身の個人情報が流出した場合、家族や友人などにも迷惑をかける恐れがあります。

個人情報や機密性の高い売上内訳や顧客データなどは、プロンプトには入力しないよう注意が必要です。

注意点3:プロンプトには文字数制限がある

ChatGPTに入力できるプロンプト文字数は制限されています。
日本語の場合の最大入力文字数は、GPT-3.5(無料版)は6,000文字程度、GPT-4(有料版)は約3,000文字程度です。

ユーザーの使用状況によっては、OpenAI社が制限を改善する場合があります。

ChatGPT研修「BotCamp」の特徴

BotCampバナー

わたしたちが提供する「BotCamp」は、ChatGPT研修の使い方を初心者から学べる研修です。

・日々登場する新しいAIツールやGPTsに、インプットが追いつかない
・AIツールの選択肢が多すぎて、自分にとって最適なツールを見つけられない
・生成系AIが仕事にどう役立つのか、あまりイメージできない
・すでに業務にAIを取り入れているが、使い方が適切なのかわからない
・時間をかけて学習しても、投資対効果がよいのか分からない
・プロンプトエンジニアリングって難しそう。とっつきづらく感じている

このようなお悩みをお持ちの方におすすめです。

BotCampの特徴1:プロンプトを難しく考えずシンプルに捉える

生成AIからのアウトプットの質を高めるコツは、指示文を「端的に・具体的に」書くことです。

だらだらと長く書く必要はありません。プログラミングやシステムエンジニアリングのように、用語めいた難しい言葉を使う必要も一切ありません。

プロンプトエンジニアリング」と聞くとやや学術的で高度な技術的理解が必要な印象を受けるかもしれませんが、Prompt Simpleという考え方で、誰でも最小限の労力で最大限AIパワーを活用する方法をお伝えします。

BotCampの特徴2:便利なGPTsを厳選して紹介

GPT storeにて日々増え続ける膨大なGPTsのうち、業務改革のインパクトが大きく重要なGPTsを厳選して紹介します。

業務の種類ごとに、どのGPTを使うべきか自分で考え判断できる応用力を身につけることができます。

BotCampの特徴3:Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)で「一億総データサイエンティスト」に

CSV、PDFなどのデータをアップロードした上で、ChatGPT上でPythonのコードを生成・実行できる機能「Advanced Data Analysis」を活用し、高度な専門性がなくても誰もがデータサイエンティストのようなモデル作成、データの予測ができるようになります。

BotCamp開催概要

開催日程研修内容ページを確認
研修時間9:00~17:00もしくは10:00-18:00
開催形式対面のみ(オンライン参加不可)
会場水道橋開催の場合
コンフォート水道橋
東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル 2階,5階
https://www.relo-kaigi.jp/comfort-suidoubashi/access/

神田開催の場合
BIRTH KANDA
東京都千代田区神田錦町1-17-1 神田髙木ビル7F
https://birth-village.com/
備考・ChatGPT(GPT-4)が入ったWindowsPCをお持ちください
・推奨のOSはWindowsです。Macでの受講はご遠慮ください。
・セキュリティ上ChatGPTが使えないPCでの受講はご遠慮ください。