検索機能「ChatGPT search」を解説|機能や使い方、活用事例まで

この記事の情報は、2025年1月7日現在の最新情報をまとめております。

2024年11月1日、OpenAI社は「ChatGPT Search」を正式にリリースしました。
「ChatGPT Search」は、Googleの「AI Overviews」や「Perplexity」、そしてMicrosoft Bing(Copilotを搭載)と並ぶAI検索エンジンとして利用可能です。

これまでのAIシステムは、トレーニングデータに基づいた固定的な回答しかできませんでしたが、この機能によって、より正確かつ最新の情報を得ることが可能になりました。

本記事では、ChatGPT searchの機能から具体的な使い方、さらには活用事例までを紹介します。

ChatGPTの概要を知りたい方は、以下の記事も読んでみてください。

目次

検索機能ChatGPT searchとは

検索機能「ChatGPT search」は、インターネットからリアルタイムでデータを取得し、最新の情報を迅速に検索できるツールです。
従来のAIシステムは、トレーニングデータに基づく固定的な応答に限られていましたが、この機能により、より正確でタイムリーな情報の取得が可能になりました。
ChatGPT searchの中心的な特徴は、複数の情報源を統合し、信頼性の高いデータを基に回答を生成する点です。

さらに、この機能は単なるテキスト情報だけでなく、画像や動画、地図、グラフなどの形式で結果を表示することが可能です。
たとえば、旅行先の天気を調べたい場合、予報データを含む視覚的な情報を検索できるため、より理解しやすいデータが得られます。
また、情報源へのリンクが明示されるため、ユーザーが詳細を直接確認できるのも利点です。

この検索機能は、複数の観点から情報を収集したい場合や、多言語の情報を含めて広範囲にリサーチする必要がある場面でとても便利です。
従来の検索方法では時間がかかった作業も、ChatGPT searchを利用することで迅速に完了でき、ユーザーの利便性を大幅に向上させています。

検索機能ChatGPT searchとその他リサーチ生成AIとの違い

以下の表は、主要なリサーチ生成AIである「ChatGPT Plus」、「Felo Pro」、「Perplexity Pro」、および「Genspark」の比較を示したものです。

比較項目ChatGPT PlusFelo ProPerplexity ProGenspark
価格約3,000円/月
    (20$/月)
2,099円/月約3,000円/月
    (20$/月)
0円/月
検索精度
    推論検索なし/複合検索あり

    推論検索あり/複合検索あり

    推論検索あり/複合検索あり

    推論検索なし/複合検索あり
検索対象の言語世界中の言語を指定可能世界中の言語を指定可能英語と日本語のみ英語と日本語のみ
回答スピード速い
    ※マイクロソフトの企業調査で14秒
速い
    ※マイクロソフトの企業調査で14秒
    ※推論検索あり
遅い
    ※マイクロソフトの企業調査で50秒
    ※推論検索あり
速い
    ※マイクロソフトの企業調査で14秒
視覚的表現画像、動画、天気予報、地図、グラフ画像、動画、マインドマップ、スライドChatGPTと同じなし
他の機能との連携画像生成やコード実行、MyGPT、最新モデルo1などなし画像生成 なし 

価格に関しては、ChatGPT PlusとPerplexity Proは月額約3,000円(20ドル)で、Felo Proは2,099円/月とやや低価格です。Gensparkは無料で利用できます。

検索精度では、ChatGPT Plusは「推論検索なし/複合検索あり」とされていますが精度は高いです。
Felo Proも高精度で「推論検索あり/複合検索あり」です。
一方、Perplexity Proは中程度の精度で、同じく「推論検索あり/複合検索あり」です。Gensparkは検索精度が低く、複合検索ありです。

検索対象の言語は、ChatGPT PlusとFelo Proは世界中の言語に対応可能ですが、Perplexity ProとGensparkは「英語と日本語のみ」に限定されています。

回答スピードでは、ChatGPT Plus、Felo Pro、Gensparkが「速い」と評価され、マイクロソフト企業調査ではいずれも14秒で完了しています。
一方、Perplexity Proは「遅い」とされ、同調査で50秒かかっています。

視覚的表現に関して、ChatGPT Plusは画像、動画、天気予報、地図、グラフを提供し、Felo Proは画像、動画、マインドマップ、スライドの対応が可能です。
Perplexity ProはChatGPTと同様の機能を提供していますが、Gensparkは対応していません。

他の機能との連携では、ChatGPT Plusが「画像生成やコード実行、MyGPT、最新モデルo1」などさまざまな機能と連携しています。
Perplexity Proも画像生成に対応していますが、Felo ProとGensparkは特に連携機能はありません。

全体として、ChatGPT Plusは高い精度や多機能性があること、価格と性能のバランスが取れていることがわかります。

検索機能ChatGPT searchの使い方

検索機能ChatGPT searchは、以下の手順で使用できます。

検索機能ChatGPT searchの使い方

・STEP1:ChatGPTにログインする
・STEP2:モデルを選ぶ
・STEP3:地球儀マークをクリックする
・STEP4:チャット欄にプロンプトを入力する
・STEP5:引用元をチェックする

検索機能ChatGPT searchの使い方を押さえていきましょう。

STEP1:ChatGPTにログインする

まずこちらのリンクからChatGPTのログインページを開きます。

次に画面左側にある「Try ChatGPT」のボタンをクリックします。

すると下の画面に遷移します。

Loginをクリックします。

登録済のEmailアドレスを入力するか、アカウント作成時に使用したログイン方法を選択してログインを完了させてください。

STEP2:モデルを選ぶ

次に、ChatGPT searchが利用できるモデル「GPT-4」または「GPT-4o mini」を選択してください。
今回は、「GPT-4」を選択します。

STEP3:地球儀マークをクリックする

次に、チャット欄の地球儀マークにマウスのカーソルを合わせてください。


そのままクリックすると、キーワードが表示されます

STEP4:チャット欄にプロンプトを入力する

さきほどの画面からそのまま、「日銀金融政策決定会合 速報」を選択して、チャット欄にプロンプトを入力してみました。


すると、以下のような回答が生成されました。

日銀金融政策決定会合の速報情報に関して、詳細な情報を出力してくれました。

STEP5:引用元をチェックする

ChatGPT Searchは今までの検索機能とは異なり、「情報源」から引用元の確認が可能です。


「情報源」を押してみると、以下のように引用元のWebサイトの詳細が右側に表示されます。

検索機能ChatGPT searchは誰でも使える?

検索機能「ChatGPT search」は、2024年12月現在、無料アカウントでログインさえしていればすべてのユーザーが利用できます

また、デスクトップおよびモバイルで利用可能な点は利便性を高めていますが、デスクトップ版Webアプリのみでソースのプレビューを直接確認できる機能が使用可能です。このように、利便性と精度を兼ね備えたChatGPT searchは、特定のプランのユーザーにとって有益なツールとなっています

検索機能ChatGPT searchの注意点

検索機能「ChatGPT search」を利用する際には、注意点が2つあります。

1つ目は、ChatGPT searchの回答は最新の情報に基づいて生成されていますが、生成された内容が常に正確であるとは限らない点です。
OpenAIも「ChatGPTは誤りを含む可能性がある」と明言しており、提示された情報が正しいかどうかは必ずリンクされたソースで確認することが推奨されています。
AIは事実とは異なる内容を生成することがあり、その精度には限界があります。

2つ目は、個人情報の観点から考慮が必要な点です。
ChatGPT searchを利用すると、検索内容や位置情報がBingなどの検索プロバイダーと共有される場合があります。
これは検索結果の精度向上に寄与する一方、個人情報が第三者と共有されるリスクも伴います。
そのため、個人情報の取り扱いは慎重に行いましょう。

また、ChatGPT searchが他のAI検索エンジンと比べて正確性や信頼性で優位性を持つかどうかは、まだ完全には明らかになっていません。
ChatGPT searchを利用する際には、常に情報の裏付けを取り、複数の情報源を活用してできるだけ信頼性の高い情報を入手しましょう。

検索機能ChatGPT searchの活用事例

ChatGPT searchの活用事例は、以下7個です。

ChatGPTのアドバンスドボイスモードの活用事例10選

・活用事例1:情報の要約
・活用事例2:参考書探し
・活用事例3:ファクトチェック
・活用事例4:災害情報の収集
・活用事例5:天気の確認
・活用事例6:最安値での旅行プランの作成
・活用事例7:旅行先での飲食店探し

それぞれの活用事例をチェックしていきましょう。

活用事例1:情報の要約

情報の要約にも、ChatGPT searchは利用できます。
たとえば、「効果的なダイエット方法に関する情報を500字程度でまとめてください」とプロンプトを入力してみました。

上記のような回答が生成されました。
情報源には、いくつものWebサイトが利用されていることがわかります。

活用事例2:参考書探し

ChatGPT searchは参考書探しにも役立ちます。
「Excelを勉強するためのおすすめの参考書を教えてください」とプロンプトを入力してみると以下のような回答が生成されました。

画像付きで回答が生成されているのが特徴的です。
また、いくつもの情報源があることがわかります。

活用事例3:ファクトチェック

ChatGPT Searchは、執筆物や報告書の内容を検証する際、情報の正確性や最新性を効率的に確認できます。
特に、新しく施行された法律や規制の改正内容など、頻繁に更新される情報をチェックする際に役立ちます。
さらに、ビジネス分野でのコンプライアンスを徹底するためにも活用でき、業界ごとの規制や方針などの正確な情報が把握しやすくなるでしょう。

活用事例4:災害情報の収集

ChatGPT Searchは、災害時に必要な情報収集にも利用できます。
最新ニュースやリアルタイムで更新される情報を基に、避難指示や交通規制、救助活動に関する詳細の把握が可能です。
「東京都の最新の災害情報を教えてください」とプロンプトを入力してみると以下のような回答が生成されました。

最新の情報では、東京都内で発令されている避難情報はないようです。
いくつもの情報源から、回答が生成されていることがわかります。

活用事例5:天気の確認

天気の確認にも、ChatGPT searchは利用できます。
「2024年12月18日の東京都の天気を教えてください」とプロンプトを入力してみると以下のような回答が生成されました。


2024年12月18日の東京都の天気を教えてくれました。
また、今回はYahooの天気情報をもとに回答が生成されていることがわかります。

活用事例6:最安値での旅行プランの作成

ChatGPT searchは最安値での旅行プランの作成にも役立ちます。
「2024年12月に東京から京都に2泊3日で旅行に行きます。最安値のホテルと公共交通機関を教えてください。」とプロンプトを入力してみると以下のような回答が生成されました。

いくつかの旅行会社のプランを提示してくれています。


右側の引用欄を見ると、さまざまな情報源をもとに、回答が生成されていることがわかります。

活用事例7:旅行先での飲食店探し

旅行先での飲食店探しにも、ChatGPT searchは利用できます。
「2024年12月に東京から京都に2泊3日で旅行に行きます。おすすめの小料理屋を教えてください。」とプロンプトを入力してみると以下のような回答が生成されました。

いくつかの飲食店の情報を提示してくれました。


右の詳細欄から、さまざまな情報源をもとに回答が生成されていることがわかります。

ChatGPT研修「BotCamp」の特徴

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わたしたちが提供する「BotCamp」は、ChatGPT研修の使い方を初心者から学べる研修です。

・日々登場する新しいAIツールやGPTsに、インプットが追いつかない
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このようなお悩みをお持ちの方におすすめです。

BotCampの特徴1:プロンプトを難しく考えずシンプルに捉える

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だらだらと長く書く必要はありません。プログラミングやシステムエンジニアリングのように、用語めいた難しい言葉を使う必要も一切ありません。

プロンプトエンジニアリング」と聞くとやや学術的で高度な技術的理解が必要な印象を受けるかもしれませんが、Prompt Simpleという考え方で、誰でも最小限の労力で最大限AIパワーを活用する方法をお伝えします。

BotCampの特徴2:便利なGPTsを厳選して紹介

GPT storeにて日々増え続ける膨大なGPTsのうち、業務改革のインパクトが大きく重要なGPTsを厳選して紹介します。

業務の種類ごとに、どのGPTを使うべきか自分で考え判断できる応用力を身につけることができます。

BotCampの特徴3:Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)で「一億総データサイエンティスト」に

CSV、PDFなどのデータをアップロードした上で、ChatGPT上でPythonのコードを生成・実行できる機能「Advanced Data Analysis」を活用し、高度な専門性がなくても誰もがデータサイエンティストのようなモデル作成、データの予測ができるようになります。

BotCamp開催概要

開催日程研修内容ページを確認
研修時間9:00~17:00もしくは10:00-18:00
開催形式対面のみ(オンライン参加不可)
会場水道橋開催の場合
コンフォート水道橋
東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル 2階,5階
https://www.relo-kaigi.jp/comfort-suidoubashi/access/

神田開催の場合
BIRTH KANDA
東京都千代田区神田錦町1-17-1 神田髙木ビル7F
https://birth-village.com/
備考・ChatGPT(GPT-4)が入ったWindowsPCをお持ちください
・推奨のOSはWindowsです。Macでの受講はご遠慮ください。
・セキュリティ上ChatGPTが使えないPCでの受講はご遠慮ください。