Excelの数式や関数の知識を身に付けて使いこなせるようになると、タスクをこなす時間が短縮化できるため、効率的に業務を進められます。
この記事ではExcelで足し算する際に、プロがよく使う数式や関数の意味と使い方を紹介します。
この記事ではExcelCamp講師が研修で実際に説明している手順に沿って、解説いたします。
ショートカットキーの表記について
ExcelCampではショートカットの表記を以下に統一しています。
・「&」は同時に押すショートカットです。たとえばCtrl&Cなら、Ctrlキーを押しながら同時にCキーも押すことで発動します。
・「+」は順番に押すショートカットです。たとえばAlt+E+Lなら、Altキーを押した後に一度指を離し、E、Lキーをそれぞれ順番に押すことで発動します。
エクセルで「足し算」をするための数式の使い方
数式:+(半角)
足し算の演算子は、Shiftキーを押しながら;(セミコロン)キーを押します。
足し算には、セルに直接入力して足し算する方法と、セルを参照して足し算する方法があります。
セルに直接入力する方法
セルに直接入力して足し算する場合は、以下のように式を直接入力します。
式を入力した後に、Enterキーを押すと足し算した結果が表示されます。
セルを参照する方法
一方、セルを参照して足し算する場合は、以下のように式を入力することで足し算できます。
セルに数字が書いていれば、上記のようにセル参照ができます。
実務ではセル参照を使う機会のほうが圧倒的に多いので、ぜひどちらの方法も扱えるように練習してくださいね。
ちなみにセル内をアクティブにする 場合は、F2キーを押します。
※PCによってはFnキーも同時に押す必要があります
SUM関数で「足し算」をする方法
関数:=SUM(合計したい範囲)
SUM関数を書く:Alt+M+U+S
連続したデータを3つ以上、一気に足したいときには、SUM関数を使うと効率的に計算できます。
例えば下の表で、「食費」「光熱費」「その他」の合計金額を計算してみます。
合計を書きたいセルに移動し、順番にAltキー、Mキー、Uキー、Sキーを押してください。
すると、SUM関数が表示され、自動で範囲選択されます。
範囲が正しければそのままEnterキーを押すと、一瞬でSUM関数を書くことができます。
自動で選ばれた選択範囲が間違っている場合は、Shiftキーを押しながら矢印キーで範囲を調整しましょう。
Alt+M+U+Sは、「SUM」を逆にした並びなので覚えやすいショートカットですね。
また、Alt&Shift&=でも、SUM関数が入力できます。
小技:先に合計範囲を指定してからAlt+M+U+SでもOK
マニアックな小技ですが、先に合計範囲を選択してからSUM関数のショートカットを使うこともできます。
以下のように合計したい範囲を、先に選択します。
この状態で、順番にAltキー、Mキー、Uキー、Sキーを押すと、右横にSUM関数が自動入力されます。
最後にEnterキーを押すことで、正しくSUM関数が入力できます。
数値が縦に並んでいる場合も、まったく同じです。
数字が入力されているセルの、左または上のセルにSUM関数を入力しようとすると、範囲が自動選択されない仕様になっています。
そのため、足したい数字が決まっている場合は、上記のように範囲選択してショートカットキーを押すのがおすすめです。
Excelで足し算をする関数:SUBTOTAL関数とSUM関数の違い
SUBTOTAL関数(サブトータル関数)は、SUM関数と同様に数字を足し算できる関数です。
関数:=SUBTOTAL関数(9,足し算したい範囲)
SUM関数もSUBTOTAL関数も、同じく「475,200」が表示されています。
一見違いがないように見えますが、オートフィルターを使った場合に違いがあります。
オートフィルターで範囲を絞った場合
SUM関数:隠れている数値も合計する
SUBTOTAL関数:隠れている数値は合計しない
例えば「月」の列を、6月以降だけに絞ってみます。
すると、SUBTOTAL関数で書いた合計の数値が変化しました。SUM関数が「475,200」のままに対し、SUBTOTAL関数は「239,200」に変わっています。
SUBTOTAL関数は、常に表示されている数値のみを合計してくれるので、フィルターが付いたリストの合計値を出すときには便利な関数です。
詳しくは以下の記事を参照ください。
数式、関数いらずで足し算の結果がわかる「オートカルク機能」
数式や関数を書かずとも、足し算の結果がわかる機能があります。
Excelの右下に、このような表示を見たことありませんか?
覚えなくても大丈夫ですが、「オートカルク」という名前の機能になります。
範囲を選択するだけで画面の右下に、合計のほか、平均、データの個数などを表示してくれる便利な機能です。
オートカルクで表示させられる計算結果はたくさん種類があり、メニューバーを右クリックして表示される項目から選択できます。
表示できる内容は合計の他に、平均、データの個数、数値の個数、最小値、最大値の5種類です。
中級者用:ピボットテーブルで足し算を計算する方法
「店舗ごと」「都道府県ごと」「商品ごと」など、様々な切り口で合計数値を比較したい場合、いちいち関数を書いていると非常に手間がかかります。
そんなときに、関数いらずで一瞬で合計を計算できるピボットテーブルを使いこなせると便利です。
ピボットテーブルを挿入する
Alt+N+V+T+Enter
ピボットテーブルを開くと、以下の画面となり、赤枠の部分を設定することで、合計の数値を様々な切り口で計算することができます。
たとえば、都道府県ごとの売上を合計したい場合は、以下のようになります。
このように、直感的な操作で、SUM関数を書くことなく、一瞬で足し算の結果がわかる機能です。
ピボットテーブルも、簡単なコツさえ掴めばすべてショートカットで操作可能です。
必要なスキルはすべて以下の記事にまとめていますので、是非ご一読ください。
足し算以外の基本演算について
引き算、掛け算、割り算、余りの計算、平方根、累乗、指数など、エクセルで足し算以外の計算を行うことも、もちろん可能です。
合わせて確認しておきたい方は、それぞれ関連記事をご確認ください。
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