Excelの数式や関数の知識を身に付けて使いこなせるようになると、タスクをこなす時間が短縮化できるため、効率的に業務を進められます。
この記事ではExcelで足し算する際に、プロがよく使う数式や関数の意味と使い方を紹介します。
この記事ではExcelCamp講師が研修で実際に説明している手順に沿って、解説いたします。
ショートカットキーの表記について
ExcelCampではショートカットの表記を以下に統一しています。
・「&」は同時に押すショートカットです。たとえばCtrl&Cなら、Ctrlキーを押しながら同時にCキーも押すことで発動します。
・「+」は順番に押すショートカットです。たとえばAlt+E+Lなら、Altキーを押した後に一度指を離し、E、Lキーをそれぞれ順番に押すことで発動します。
エクセルで「足し算」をするための数式の使い方
![Excel_足し算_ショートカット](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/2ca81094002755e6e69ad12a15385f9b.jpg)
数式:+(半角)
足し算の演算子は、Shiftキーを押しながら;(セミコロン)キーを押します。
足し算には、セルに直接入力して足し算する方法と、セルを参照して足し算する方法があります。
セルに直接入力する方法
セルに直接入力して足し算する場合は、以下のように式を直接入力します。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/2b2885be0f01def8db71a1ccb0d6c5c4-1.png)
式を入力した後に、Enterキーを押すと足し算した結果が表示されます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/6a999ba050eaed004f1aa40f86caf075.png)
セルを参照する方法
一方、セルを参照して足し算する場合は、以下のように式を入力することで足し算できます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/image-71.png)
セルに数字が書いていれば、上記のようにセル参照ができます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
実務ではセル参照を使う機会のほうが圧倒的に多いので、ぜひどちらの方法も扱えるように練習してくださいね。
ちなみにセル内をアクティブにする 場合は、F2キーを押します。
※PCによってはFnキーも同時に押す必要があります
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/01/86c3854e814188353f97c65ae080b7f7.jpg)
SUM関数で「足し算」をする方法
![Excel_SUM関数_ショートカット](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/a2ed02af91a16a06bd65f960d23fb942.jpg)
関数:=SUM(合計したい範囲)
SUM関数を書く:Alt+M+U+S
連続したデータを3つ以上、一気に足したいときには、SUM関数を使うと効率的に計算できます。
例えば下の表で、「食費」「光熱費」「その他」の合計金額を計算してみます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/image-72.png)
合計を書きたいセルに移動し、順番にAltキー、Mキー、Uキー、Sキーを押してください。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/image-73.png)
すると、SUM関数が表示され、自動で範囲選択されます。
範囲が正しければそのままEnterキーを押すと、一瞬でSUM関数を書くことができます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/image-74.png)
自動で選ばれた選択範囲が間違っている場合は、Shiftキーを押しながら矢印キーで範囲を調整しましょう。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/07/e90832db4702c73f117aab276ae4d1b1.png)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
Alt+M+U+Sは、「SUM」を逆にした並びなので覚えやすいショートカットですね。
また、Alt&Shift&=でも、SUM関数が入力できます。
小技:先に合計範囲を指定してからAlt+M+U+SでもOK
マニアックな小技ですが、先に合計範囲を選択してからSUM関数のショートカットを使うこともできます。
以下のように合計したい範囲を、先に選択します。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/03/6f9b62e88d487b0b08eeffaa1a2697c1.png)
この状態で、順番にAltキー、Mキー、Uキー、Sキーを押すと、右横にSUM関数が自動入力されます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/03/51d3b28c8f0811a9e0e4ff31ef674b18.png)
最後にEnterキーを押すことで、正しくSUM関数が入力できます。
数値が縦に並んでいる場合も、まったく同じです。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/03/4adbed9bb09c7057c03f4ae5cef5a662.png)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
数字が入力されているセルの、左または上のセルにSUM関数を入力しようとすると、範囲が自動選択されない仕様になっています。
そのため、足したい数字が決まっている場合は、上記のように範囲選択してショートカットキーを押すのがおすすめです。
Excelで足し算をする関数:SUBTOTAL関数とSUM関数の違い
SUBTOTAL関数(サブトータル関数)は、SUM関数と同様に数字を足し算できる関数です。
関数:=SUBTOTAL関数(9,足し算したい範囲)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/03/fde6497aa8840a6247ff1ade5ec780f0.png)
SUM関数もSUBTOTAL関数も、同じく「475,200」が表示されています。
一見違いがないように見えますが、オートフィルターを使った場合に違いがあります。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/01/16318d9af62aac72004c7f0b99f776bd-1.jpg)
オートフィルターで範囲を絞った場合
SUM関数:隠れている数値も合計する
SUBTOTAL関数:隠れている数値は合計しない
例えば「月」の列を、6月以降だけに絞ってみます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/image-1.png)
すると、SUBTOTAL関数で書いた合計の数値が変化しました。SUM関数が「475,200」のままに対し、SUBTOTAL関数は「239,200」に変わっています。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
SUBTOTAL関数は、常に表示されている数値のみを合計してくれるので、フィルターが付いたリストの合計値を出すときには便利な関数です。
詳しくは以下の記事を参照ください。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/08/400753e6ef38a38a81960e4dc6c1d186.png)
数式、関数いらずで足し算の結果がわかる「オートカルク機能」
数式や関数を書かずとも、足し算の結果がわかる機能があります。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/image-4.png)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
Excelの右下に、このような表示を見たことありませんか?
覚えなくても大丈夫ですが、「オートカルク」という名前の機能になります。
範囲を選択するだけで画面の右下に、合計のほか、平均、データの個数などを表示してくれる便利な機能です。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/98fd1084241ab06f4c8adf1f20d217e1.png)
オートカルクで表示させられる計算結果はたくさん種類があり、メニューバーを右クリックして表示される項目から選択できます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/e1b71ea09b890bbb57706b3a32933766.png)
表示できる内容は合計の他に、平均、データの個数、数値の個数、最小値、最大値の5種類です。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/03/fbfe9280d24d761a7408eec66ce55587.png)
中級者用:ピボットテーブルで足し算を計算する方法
「店舗ごと」「都道府県ごと」「商品ごと」など、様々な切り口で合計数値を比較したい場合、いちいち関数を書いていると非常に手間がかかります。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
そんなときに、関数いらずで一瞬で合計を計算できるピボットテーブルを使いこなせると便利です。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/03/aefbb4144676449a40d0735cb75891c6.jpg)
ピボットテーブルを挿入する
Alt+N+V+T+Enter
ピボットテーブルを開くと、以下の画面となり、赤枠の部分を設定することで、合計の数値を様々な切り口で計算することができます。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/03/image-84.png)
たとえば、都道府県ごとの売上を合計したい場合は、以下のようになります。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/03/image-97.png)
このように、直感的な操作で、SUM関数を書くことなく、一瞬で足し算の結果がわかる機能です。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
ピボットテーブルも、簡単なコツさえ掴めばすべてショートカットで操作可能です。
必要なスキルはすべて以下の記事にまとめていますので、是非ご一読ください。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/03/a02df84594a486f0150880677c49618f.jpg)
足し算以外の基本演算について
引き算、掛け算、割り算、余りの計算、平方根、累乗、指数など、エクセルで足し算以外の計算を行うことも、もちろん可能です。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2021/10/20210912-1P4A6840-scaled.jpg)
合わせて確認しておきたい方は、それぞれ関連記事をご確認ください。
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/06/01798a29921e31ff4328308f63df4dcc-1.jpg)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2024/04/2423c45552e28c78e33d597e2a5b97a3.jpg)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/08/c1bd4936ce3a5cf8737e483f865c3c41.png)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2023/02/7911b590a2336caba9e170ce5a07353e.jpg)
![](https://excelcamp.jp/wp-content/uploads/2022/08/684f981af5440fbc53440a4299936597.png)
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