2023年7月20日、ChatGPTに「Custom instructions(カスタムインストラクションズ)」という機能が追加されました。
リリースされたことは知っているものの、Custom instructionsの具体的な使い方を知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではChatGPTの機能「Custom instructions」の機能や設定方法、具体的な使用例を解説します。
※Custom Instructionsの利用はChatGPTのPlusユーザー(有料会員)に限定されていましたが、2023年8月9日に無料ユーザーも利用できるようになりました。
Custom Instructions(カスタムインストラクションズ)とは
ChatGPTの機能「Custom Instructions(カスタムインストラクションズ)」とは、ChatGPTに書くプロンプト(指示文)をあらかじめ登録しておける機能です。
Custom Instructionsを使ったからといって回答の精度が上がることはありません。主に毎回同じプロンプトを書いている場合にその手間を省けるツールとなります。
Custom Instructionsを有効化する方法
まずChatGPTのアカウントにログインし、左下に表示される名前(メニュー)をクリックする。
「Custom instructions(カスタム指示)」をクリックする。
次に表示されるCustom instructionsの案内を確認し、「OK」をクリックする。
Custom instructionsの使い方
Custom instructionsの設定画面が表示されるため、ChatGPTの応答に求める「条件」を一段目に入力します。
ChatGPTの回答に求める「回答形式」がある場合は、二段目に入力してください。
a
入力完了後、表示画面の下部にある「Enable for new chats(新しいチャットで有効にする)」のチェックが緑色になっていることを確認し、「Save」をクリックして設定を保存する。
これで、Custom Instructionsは設定は完了です。登録したCustom Instructionsの内容でChatGPTから回答を得られます。
※参考:日本語版のCustom Instructions設定画面
Custom Instructionsの日本語版の設定画面は以下のとおりで、記載内容や登録手順は上記説明と同じです。
前提:プロンプトは「PromptSimple」で作成する
Custom Instructionsの使い方を紹介する前に、前提としてプロンプトの書き方を統一させてください。
本記事ではBotCampで推奨している、ChatGPTプロンプトテンプレート「Prompt Simple」を使用することを前提に説明します。
「Prompt Simple」とはDIK独自の書き方で、以下5項目を含むプロンプトのことを指します。
#お願い
「#お願い」に何を書く?
・5W1Hを意識して明確に具体的に作業をお願いする。
・仕事全体のうちの、どの役割を頼むのかを明確に伝える
#目的
「#目的」に何を書く?
・なぜその仕事をお願いしているのかの目的と背景を伝える
#情報
「#情報」に何を書く?
・自分とChatGPTの情報格差を無くし、前提知識を揃えるための参考情報を提供する
#ルール
「#ルール」に何を書く?
・クオリティとして担保したいこと、アウトプットとして期待していることを明確に伝える
#出力
「#出力」に何を書く?
・アウトプットイメージを伝える(表形式、ブレッド形式など)
「Prompt Simple」での具体的な活用事例
PromptSimpleのうち、「#情報」「#ルール」「#出力」に毎回同じことを書いている場合、Custom Instructionsで入力を省略することができそうです。
Custom Instructionsに記載できるプロンプトの例
#情報
・わたしはシステム開発会社のプロジェクトマネージャーです。
・私は日本に住み、日本語を話します。
・私が勤務する企業は〇〇業界で従業員数が〇〇名。私は◯部の〇〇という役職です。
#ルール
・#目的を達成するために必要な作業を、あなた自身でも考えてから#お願いに取り掛かって下さい。
・エラーがでても回答を辞めず、原因を解消しながら必ず回答までたどり着いて下さい。
Custom Instructionsを使用する際の注意点
Custom instructionsはとても便利な機能ですが、使用する際の注意点が4つあります。
注意点1:ベータ版の場合は制限がある
ベータ版として提供されている場合、Custom instructionsは想定していない動きや機能が不完全な可能性があり、Plusユーザーのみ使用可能です。
※Custom Instructionsの利用はChatGPTのPlusユーザーに限定されていましたが、2023年8月9日に無料ユーザーも利用できるようになりました。そのため、ベータ版の制限は解消されたと考えられます。
注意点2:適切で簡潔なプロンプトを作成する
ChatGPTは指示内容を解釈し、その解釈に基づき回答を生成します。
しかし、指示が曖昧で複雑な場合、ChatGPTは正確に指示を解釈できない場合があります。
BotCampで推奨している、ChatGPTプロンプトテンプレート「Prompt Simple」のように、簡潔なプロンプトを作成しましょう。
また、複雑なタスクを依頼する場合は、段階ごとに区切って指示するなど、指示方法を工夫するのがおすすめです。
注意点3:プラグインの出力を確認しておく
Custom Instructionsは、プラグインの応答に影響がある場合があります。
プラグインとあわせて使う際は、Custom Instructionsに登録した設定内容によりプラグインの応答に変動があるかを確認しておきましょう。
あらかじめプラグインの反応を確認しておくことで、トラブル回避が可能です。
注意点4:個人情報を提供しすぎない
Custom Instructionsを使用する際、自分自身の情報を入力するケースが多く考えられます。この場合、AIに個人情報を提供することになるため、プライバシーの問題が生じる恐れがあります。
Open AIは情報保護のために措置を講じていますが、Custom Instructionsの利用時は自分が提供している情報内容に留意し、プライバシーやセキュリティ面を意識しておきましょう。
ChatGPT研修「BotCamp」の特徴
わたしたちが提供する「BotCamp」は、ChatGPT研修の使い方を初心者から学べる研修です。
・日々登場する新しいAIツールやGPTsに、インプットが追いつかない
・AIツールの選択肢が多すぎて、自分にとって最適なツールを見つけられない
・生成系AIが仕事にどう役立つのか、あまりイメージできない
・すでに業務にAIを取り入れているが、使い方が適切なのかわからない
・時間をかけて学習しても、投資対効果がよいのか分からない
・プロンプトエンジニアリングって難しそう。とっつきづらく感じている
このようなお悩みをお持ちの方におすすめです。
BotCampの特徴1:プロンプトを難しく考えずシンプルに捉える
生成AIからのアウトプットの質を高めるコツは、指示文を「端的に・具体的に」書くことです。
だらだらと長く書く必要はありません。プログラミングやシステムエンジニアリングのように、用語めいた難しい言葉を使う必要も一切ありません。
「プロンプトエンジニアリング」と聞くとやや学術的で高度な技術的理解が必要な印象を受けるかもしれませんが、Prompt Simpleという考え方で、誰でも最小限の労力で最大限AIパワーを活用する方法をお伝えします。
BotCampの特徴2:便利なGPTsを厳選して紹介
GPT storeにて日々増え続ける膨大なGPTsのうち、業務改革のインパクトが大きく重要なGPTsを厳選して紹介します。
業務の種類ごとに、どのGPTを使うべきか自分で考え判断できる応用力を身につけることができます。
BotCampの特徴3:Advanced Data Analysis(旧Code Interpreter)で「一億総データサイエンティスト」に
CSV、PDFなどのデータをアップロードした上で、ChatGPT上でPythonのコードを生成・実行できる機能「Advanced Data Analysis」を活用し、高度な専門性がなくても誰もがデータサイエンティストのようなモデル作成、データの予測ができるようになります。
BotCamp開催概要
開催日程 | 研修内容ページを確認 |
研修時間 | 9:00~17:00もしくは10:00-18:00 |
開催形式 | 対面のみ(オンライン参加不可) |
会場 | 水道橋開催の場合 コンフォート水道橋 東京都千代田区神田三崎町2-7-10 帝都三崎町ビル 2階,5階 https://www.relo-kaigi.jp/comfort-suidoubashi/access/ 神田開催の場合 BIRTH KANDA 東京都千代田区神田錦町1-17-1 神田髙木ビル7F https://birth-village.com/ |
備考 | ・ChatGPT(GPT-4)が入ったWindowsPCをお持ちください ・推奨のOSはWindowsです。Macでの受講はご遠慮ください。 ・セキュリティ上ChatGPTが使えないPCでの受講はご遠慮ください。 |