エクセルでデータを扱っているときに同じ内容が「重複」してしまい困ってはいないでしょうか?
この記事では、まず重複データを見つける関数やフィルター操作の方法を解説します。またよくみる「重複削除機能」は安易に使わないほうが良い理由を、現役のコンサルタントであり、ExcelCampの研修講師である中田が解説します。
重複データを見つける方法1:COUNTIF関数で重複回数を数える
まずはCOUNTIF関数を使って重複データを見つける方法を解説します。COUNTIF関数は指定した範囲の中から、条件に一致するデータの数を数える関数です。

COUNTIF関数で抽出した数が「2」以上だと重複していることになります。
COUNTIF関数の基本構文
=COUNTIF(範囲, 検索条件)
範囲:検索を行うセルの範囲(例 氏名のリスト)
検索条件:検索をする条件(例 「田中一郎」がセルの中にいくつあるか)
実際に以下のエクセル表からCOUNTIF関数を使って重複データを抽出していきます。

最初に「B列」に「重複チェック」の列を作成しておきます。

「B2セル」にアクティブセルを合わせたら半角モードで=couと入力します。
するとCOUNTIF関数が候補の4番目に表示されるので↓キーを3度押してTabキーを押します。

範囲は「A2~A11セル」を選択します。
選択したらF4キーを押して絶対参照を付けます。
*パソコンによってはFnキーを押したままF4キーを押す必要があります。
絶対参照についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
興味がある方はこちらもご覧ください。

絶対参照を付けたら,と入力します。

続いて検索条件です。
検索条件は「A2セル」の「田中一郎」となるので←キーを押して「A2セル」を選択します。
選択したらEnterキーを押します。

「A2~A11セル」の中に「田中一郎」が2つあるということが分かりました。
同様に「B3~B11セル」にも反映させていきます。

まず「B3~B11セル」を範囲選択します。

急がば回れを使えば、一瞬で範囲を選択することができます。
急がば回れなど操作効率を上げるエクセルの便利技については、こちらの記事で詳しく解説しています。
興味がある方はこちらもご覧ください。

では、急がば回れで範囲を選択していきます。
アクティブセルを「A2セル」に合わせます。

Ctrlキーを押したまま↓キーを押して「A11セル」に移動します。

→キーを押して「B11セル」に移動します。

CtrlキーとShiftキーを押したまま↑キーを押すと「B2~B11セル」が範囲選択されます。
範囲選択されたらCtrlキーを押したままDキーを押します。

「B2~B11セル」にも重複チェックの数が反映されました。

重複データを見つける方法2:フィルター機能で絞り込む
ここではフィルター機能を使って重複データだけを抽出する方法を解説します。
フィルター機能とは表の中から特定の条件に合ったデータだけを表示する機能です。
フィルター機能は「データ」タブから「フィルター」をクリックすることで設定できます。

ただフィルター機能はショートカットキーでも設定可能です。

ショートカットキーを使うことで、簡単にフィルター機能を設定することができます。
フィルターを設定するショートカットキーは以下の2通り
①Alt+A+T(+2)
*エクセルのバージョンによってはTキーのあとに2キーを押す必要があります。

②Ctrl&Shift&L

エクセルのフィルター設定については、こちらの記事で解説しています。
もっと詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

ここから実際にフィルター機能を使って重複データを表示していきます。
先ほどのCOUNTIF関数を使って重複チェックを表示したエクセル表を使用します。

まずフィルターを設定するセルの範囲(A1~B11セル)を選択します。
選択したらAltキーAキーTキーを順番に押します。

フィルターが設定されました。

続いて「B1セル」にアクティブセルを合わせます。
アクティブセルを合わせたらAltキーを押したまま↓キーを押してフィルターのメニュー画面を開きます。

メニュー画面を開いたら↑キーを3度、↓キーを1度押して「1」にカーソルを合わせます。

Ctrlキーを押しままSpaceキーを押してチェックを外します。
チェックを外したらEnterキーを押します。

重複したデータだけが表示されました。

重複データは削除せず「フラグ」をつける
多くのサイトでは「重複削除機能」を使う方法が紹介されています。
ですがデータを削除する行為は、実務上非常に危険なのでおすすめできません。理由は「データを消してしまうと、その履歴を確認できなくなるから」です。
対処法としては重複データに対して「フラグ」をつけて管理する方法を以下の記事で解説しています。

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