エクセル初心者でも円グラフは簡単に作ることができます。この記事では、エクセルで簡単に円グラフを作る方法や見やすく作るコツ、円グラフの内訳の表示方法などを解説します。
この記事ではExcelCamp講師が研修で実際に説明している手順に沿って、内容を解説いたします。
円グラフを使うべき場面
先に結論ですが、データを集計して割合を比較するのに、円グラフはあまり向いていません。
人間の認知能力には得手不得手があり、「角度」よりも「高さ」を比較することの方が得意だからです。
同じ数値を用いたグラフでも、数値の大小がわかりやすいのは円グラフよりも棒グラフです。
なので、Excelcampでは棒グラフや分布図を推奨しています。
ExcelCamp講師 野沢先生ただ、以下の2つの条件なら円グラフを使用しても構いません。
円グラフを用いて良い場面
・過半数を占める一要素があるとき
・項目が少なく、数値に顕著に差があるとき
上記以外のときは、棒グラフや分布図などを活用することをおすすめします。
円グラフを一瞬で作成する方法
ここでは、ショートカットで円グラフを作成する方法を解説します。
ショートカットを使えば、円グラフを一瞬で作ることができます。
円グラフをショートカットで作成する方法
・円グラフにしたい範囲を選択する
・Altキー、Nキー、Qキー、Enterキーを順番に押す
円グラフを作成するショートカットキーはAlt+N+Qです。
まずは、円グラフにしたい範囲を選択します。
次にAltキー、Nキー、Qキーを順番に押します。
すると、円グラフの挿入画面が開きます。
2-D円グラフを選んだまま、Enterキーを押します。
円グラフが表示されました。
エクセルで円グラフを見やすくするための3つの方法
ここでは、円グラフを見やすくする方法を解説します。
具体的には以下の３ステップで見やすくします。
- データを並べ替える
- グラフ内に項目、％を表示させる
- 色、フォントを変更する
方法1：大きい数値の順に並び変える
まずは、円グラフを作る前の事前準備としてデータの並び替えをします。
＊円グラフを作成した後でも並び替えは反映されます。
円グラフは、0時の位置から時計回りに表の数値が並びます。
なので、表の数値を大きい順に並べると円グラフが見やすくなります。
並び替えのショートカットはCtrl&Shift&Lです。
円グラフにしたい範囲を選択します。
選択ができたらCtrlキーとShiftキーを押しながらLキーを押してオートフィルタをつけます。
売上のセル（C2）にカーソルを合わせてAltキーを押したまま↓キーを押してフィルターメニューを開きます。
更に↓キーを二度押して降順を選択しEnterキーを押します。
売上の数値が大きい順に並び変わりました。
方法2：データラベルで項目や％を表示させる
次にデータラベルを使って、項目や％を円グラフに表示させる方法をお伝えします。
値を％にすることで全体に占める割合を把握しやすくなります。
また、％を小数点一桁まで表示する方法も解説します。
まずは、データラベルを追加する前にタイトルを変更しましょう。
タイトルの上でダブルクリックをして、「商品別の売上」と入力します。
次にデータラベルを追加します。
円グラフの上で右クリックを一度押してデータラベルの追加をクリックします。
グラフ内に金額のデータが表示されました。
ここから、項目と％を表示させます。
グラフの上で右クリックを一度押して、データラベルの書式設定をクリックします。
すると、画面右にデータラベルの書式設定が表示されます。
パーセンテージと分類名をクリックしてチェックを入れます。
値をクリックしてチェックを外します。
項目と％が表示されました。
続いて、％を小数点一桁まで表示する方法をお伝えします。
データラベルの書式設定の一番下にある表示形式をクリックします。
カテゴリーをパーセンテージに変更して、小数点以下の桁数に1と入力します。
％が小数点一桁まで表示されました。
凡例は不要になったので、削除しましょう。
凡例の上でクリックを押してdeleteキーを押します。
凡例が表示されなくなり、見やすくなりました。
方法3：サイズ、色、フォントを変更する
最後にグラフのサイズや色、フォントなどを変更していきます。
プロットエリアとグラフエリアのサイズは、余白部分の〇点にカーソルを合わせてドラッグすることで変更することができます。
次にフォントを変更します。
最初にタイトルのフォントサイズを変更します。
フォントサイズ変更のショートカットはAlt+H+F+Sです。
タイトルの文字の上でクリックを押します。
続けてAltキー、Hキー、Fキー、Sキー、矢印の↓キーを押してフォントサイズ変更のメニューを開きます。今回はフォントを24に設定します。
続いてグラフ内の文字のフォントサイズを変更します。
グラフ内の文字の上にカーソルを合わせてクリックします。
すると、グラフ内のすべての文字が選択されます。
続いてフォントカラーを変えていきます。
フォントカラー変更のショートカットはAlt+H+F+Cです。
「商品C 66.7％」を白に変更していきます。
変更したい文字の上にカーソルを合わせてダブルクリックすると、変更したい文字の「商品C 66.7％」だけが選択されます。
ここでAltキー、Hキー、Fキー、Cキーを順番に押していきます。
すると、上の図のようにフォントのカラーパレットが表示されるので、白色を選択します。
「商品C 66.7％」のフォントが白になりました。
円グラフの「内訳」を分かりやすくする方法
ここでは、円グラフの内訳をより分かりやすくする方法をお伝えします。
円グラフでは、過半数を占める要素を強調することが重要となります。
このグラフでは、「商品C」が過半数を占めているので、「商品C」の要素を強調していきます。
ポイントは以下の３点
- 強調したい要素のカラーだけを変える
- フォントを強調する
- 要素を切り離して目立たせる
１．強調したい要素のカラーだけを変える
強調したい要素の色だけをピンポイントで変更します。
まず、全体の要素の色を同じ色にした後に、強調したい要素の色だけを変更します。
カラー変更のショートカットは、Alt+Ｈ+Ｈです。
グラフ上にカーソルを合わせてクリックします。
すべての要素が選択されました。
＊クリックを一度押すとグラフ上のすべての要素が選択され、ダブルクリックするとクリックした要素だけが選択されます。
ここでAltキー、Ｈキー、Ｈキーを順番に押して、カラー変更のパレットを開きます。
今回は薄い青を選択します。
すべての要素の色が薄い青に変わりました。
次に強調したい「商品C 66.7％」のカラーを変更します。
変更したい要素の上「商品C 66.7％」にカーソルを合わせてダブルクリックします。
同じ要領でAltキー、Ｈキー、Ｈキーを順番に押してカラー変更のパレットを開きます。
今度は、濃い青を選択します。
「商品C」がより強調されました。
２．フォントを強調する
次に、伝えたい要素のフォントを強調します。
「商品C 66.7％」のフォントを太文字にしてサイズを変更します。
太文字にするショートカットは、Ctrl&Bです
フォント変更のショートカットはAlt+H+F+Sです。
「商品C 66.7％」にカーソルを合わせてダブルクリックし、「商品C 66.7％」を選択した状態にします。
Ctrlキーを押したままBキーを押します。
すると、「商品C 66.7％」だけ太文字になりました。
続いて「商品C 66.7％」のフォントサイズを変更します。
Altキー、Hキー、Fキー、Sキー矢印↓キーを押してフォントサイズ変更のメニューを開きます。今回は、フォントサイズを24に変更します。
「商品C 66.7％」の要素が強調されました。
３．要素を切り離して目立たせる
最後に強調したい要素を切り離す方法を解説します。
強調したい要素にカーソルを合わせ、ダブルクリックして強調したい要素を選択状態にします。
要素をドラッグしたままグラフの中心から離します。
要素が切り出されることで「商品C 66.7％」がより強調されました。
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