エクセルで平均値を見たいだけなら「オートカルク機能」を使えば一瞬で確認できます。
データをエクセルに残したいときは、AVERAGE関数を使うとよいです。
この記事では、エクセルで平均を出す方法、AVERAGE関数、AVERAGEIF関数、AVERAGEIFS関数について解説します。
この記事ではExcelCamp講師が研修で実際に説明している手順に沿って、内容を解説いたします。
ショートカットキーの表記について
ExcelCampではショートカットの表記を以下に統一しています。
・「&」は同時に押すショートカットです。たとえばCtrl&Cなら、Ctrlキーを押しながら同時にCキーも押すことで発動します。
・「+」は順番に押すショートカットです。たとえばAlt+E+Lなら、Altキーを押した後に一度指を離し、E、Lキーをそれぞれ順番に押すことで発動します。
【関数不要】平均がすぐ見られるオートカルクを活用しよう
平均値をさっと見たいだけであれば、エクセルの「オートカルク」機能が便利です。
平均を見たいデータを選ぶだけで、右下に平均値が表示されます。
ほかにも、合計やデータの個数などを確認することもできます。
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飛び飛びにデータを選んでも、平均が出ます。
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平均が表示されない場合や、表示される項目を自分で選びたいときは、エクセル画面の下部を右クリックをするとメニューが表示されます。
下図で赤く表示されている、シート名の下のエリアの好きな場所で右クリックしてみましょう。
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すると、図のようなメニューが表示されます。
その中から、自分で必要な項目を選択しましょう。
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平均を出す関数3つ:AVERAGE、AVERAGEIF、AVERAGEIFS
平均値を確認するだけでなく、計算したデータを残したい場合は関数を使いましょう。
ここでは、平均を出す際によく使用する関数
- AVERAGE関数
- AVERAGEIF関数
- AVERAGEIFS関数
の3つをご紹介します。
AVERAGE関数(平均を出す基本の関数)
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平均を出したいセルに=AVERAGE( と書いて、平均を出したい範囲を選択します。
)は書いても書かなくても大丈夫です。
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最後にEnterキーを押すと、平均値が計算できます。
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範囲の選択はマウスでドラッグするよりも、Shiftキーを押しながら矢印キーを押したほうが素早く操作できます。
データが飛び飛びの場合は、一つずつのセルを選択してカンマで区切る方法(マウスで選ぶ場合はカンマの入力は不要)でも平均を出せます。
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AVERAGE関数をより素早く書く方法2つ
より素早い書き方を2つご紹介します。
①=av + ↓ + Tab キーを押す方法
=avまで書くと、avで始まる関数の候補が表示されます。
AVERAGE関数は上から2番目にあるので、↓キーを1回押し、AVERAGE関数に移動します。
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選んだ関数を表示するにはTabキーを押します。
すると、AVERAGE関数が自動で表示されるので、後は平均を出したい範囲を選択するだけです。
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ちなみに、表示された候補から選んでTabキーで選択する機能は、エクセルの関数全般に使えます。
入力の時間を短縮するほか、入力ミスの防止にもなりますので、ぜひ覚えておくと良いでしょう。
②Alt+M+U+Aを押す方法
もう一つは、Altキー、Mキー、Uキー、Aキーを順番に押す方法です。
この方法だと、隣接している範囲を自動で選択してくれるので、範囲指定をする必要がありません。
範囲に間違いがなければ、Enterキーで確定すれば、平均が計算されます。
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もし範囲がずれている場合は、範囲を選択し直してください。
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ちなみに、SUM関数やCOUNT関数など、ほかのよく使う関数も同様のショートカットで素早く表示可能です。
関数名 | ショートカット |
---|---|
SUM関数 | Alt+M+U+S+Enter |
AVERAGE関数 | Alt+M+U+A+Enter |
COUNT関数 | Alt+M+U+C+Enter |
MAX関数 | Alt+M+U+M+Enter |
MIN関数 | Alt+M+U+I+Enter |
AVERAGEIF関数(条件に合ったデータを平均する)
条件にあったデータを選び、平均を計算する関数です。
AVERAGE関数(平均を出す関数)とIF関数(条件をつける関数)を組み合わせた関数、と考えるとわかりやすいですね。
書き方は、=AVERAGEIF(条件範囲,条件,平均対象範囲)と入力します。
関数の要素 | 対象となるもの | 下図で言うと |
---|---|---|
条件範囲 | 平均値を求めたい文字列や数値が入力されているセルの範囲 | 商品 |
条件 | 平均値を求めたい文字列や数値 | 商品A |
平均対象範囲 | 平均値を求めたいデータが入力されているセルの範囲 | 売上 |
例えば、下図で「商品Aの売上平均を出したい」という場合は、次のように入力します。
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商品Aの売上平均が計算できました。

AVERAGEIFS関数(複数条件指定可能)
AVERAGEIF関数の、複数条件を指定できるのがAVERAGEIFS関数です。
AVERAGE関数(平均を出す関数)とIFS関数(条件を複数つける関数)を組み合わせ関数になっています。
例えば、「A支店における商品Aの売上平均を出したい」という場合は、
=AVERAGEIFS(平均対象範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,…)と入力します。
AVERAGEIF関数は最後に平均対象範囲を入力するのに対し、AVERAGEIFS関数は最初に平均対象範囲を入力するので、間違えないように注意が必要です。
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【参考】その他の平均の出し方
その他の平均の出し方も、参考までに2つご紹介します。
①データの合計/データの個数 で計算する方法
「データの合計/データの個数」で平均を出す方法です。
数学的な計算方法と同じですね。
ただし、平均を出すにはAVERAGE関数、AVERAGEIF関数、AVERAGEIFS関数を使ったほうが早くて正確です。
ここで紹介する方法は「非効率な操作」となります。計算方法の一例としてご紹介しますが、実践で使う必要はありません。
「データの合計/データの個数」で平均を出す場合は、SUM関数でデータの範囲の合計を計算し、さらにデータの個数で割ります。
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データの個数は数字を直接入力でも、COUNT関数で個数を数えても計算可能です。
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②ピボットテーブルで計算する方法
ピボットテーブルを使用することで、関数を入力しなくても平均を出すことができます。
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ピボットテーブルを使えば、合計を計算したり、商品ごと、支店ごとなど、様々な切り口でデータを分析したりできます。
ピボットテーブルはデータ分析には欠かせない機能ですので、もっと詳しく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。
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